脳科学に基づくニューロン(神経細胞)決定論では、人間の行為はニューロンがその開始を決定しているのであり、それが正しいとすれば、われわれは自由意思を持たないことになる。本書はその自由意思幻想論に対して批判的知見を述べ、様々な文献に丁寧にあたりながら、意思の自由と刑法における責任と刑罰について論じる
目次
序章:刑法と自由意思
第1章:意思の自由と刑事責任(1)―ニューロン決定論との批判的対話―
第2章:意思の自由と刑事責任(2)
第3章:意思の自由と刑事責任(3)
第4章:脳科学と意思の自由(1)―心・脳と責任・刑罰の関連―
第5章:脳科学と意思の自由(2)