生涯発達の理解と支援

塚原拓馬 著
本体価格:1300円
ISBN978-4-8429-1840-2
A5判 / 並製 / 112頁 / 2023-04発行

ライフサイクルにそった物理的時間軸に、個人に焦点をあわせた実存的時間軸をあわせ生涯発達を探究、その時々に必要な支援を考察



平均寿命が延伸し、超高齢化社会の到来により、人生の「物理的時間軸」は長くなった。しかし、それが即ち幸福を意味するとは限らない。充実した日々や時間は短く感じられ、色彩に富んだ様相を呈する。しかし、人生の各段階には様々な心理社会的課題があり、人生を享受することはそう容易いことではない。人は生まれ持った自身の時間軸に従って成長していくという「実存的時間軸」がある。2つの時間軸から生涯発達を探究、その時々に必要な支援を考察する

目次


はじめに―発達段階の功罪―
Ⅰ 青年期
第1章 青年期における発達課題と就労支援の在り方―治療中心の支援から発達と生活を中心とした就労支援へ―
(第1節 青年期の発達課題と就労問題  第2節 社会(就労)支援の実際  第3節 青年期の就労支援モデル  第4節 支援モデルの意義)
Ⅱ 成人期
第2章 成人期のキャリア発達に与える要因と支援の在り方―成人期のアイデンティティ危機と職業・家庭要因からの考察―
(第1節 成人期の特徴  第2節 成人期の発達課題  第3節 キャリア発達支援モデル 第4節 生涯発達におけるキャリアトランジッションと職場不適応に対する支援の在り方)
Ⅲ 高齢期
第3章 高齢期の最適発達とその支援―高齢期の発達特性に対する臨床発達支援と地域支援の在り方―
(第1節 高齢期の最適発達  第2節 高齢期の発達課題  第3節 臨床発達支援モデル  第4節 高齢期の統合性と最適発達)
Ⅳ ライフサイクルモデル
第4章 ライフサイクルモデルの再考とキャリア発達支援―青年・成人期以降の発達課題と改訂モデルの提起―
(第1節 ライフサイクルモデル  第2節 現代の生涯発達とライフサイクルモデルの問題点  第3節 多様性社会におけるライフサイクルモデルの再考  第4節 改訂ライフサイクルモデルにおけるキャリア発達支援  第5節 まとめと今後の課題)
おわりに―人間発達の実像―