日米比較 憲法判例を考える(改訂第2版・統治編)

宮原 均 著
本体価格:2600円
ISBN978-4-8429-1798-6
A5判 / 上製 / 224頁 / 2021-04発行

客観的な憲法の意味を追求すると同時に、三権それぞれの領域に裁判所がどれだけ踏み込むことが許されるのかを意識してまとめられた



身近な具体例から法律を考える場合、格好の素材を提供してくれるのが裁判例である。そこで、判例を整理して憲法の枠に収め、また憲法制定に大きく関わりその後も影響を与え続けるアメリカの判例を引用した。統治編における憲法判例の特徴は、三権分立における裁判所の役割をめぐる議論である。客観的な憲法の意味を追求すると同時に、三権それぞれの領域に裁判所がどれだけ踏み込むことが許されるのか、ということを意識してまとめられた。重要な最高裁判例、司法審査の方法等について増補し改訂

目次


第1章 立法
 第1節 選挙方法等に関する国会の裁量と人権保障  第2節 議員の特権  第3節 議院の自律  第4節 国政調査  第5節 立法権汚委任とその限界
第2章 行政
 第1節 内閣総理大臣の職務権限  第2節 行政機関による法律の解釈と司法審査  第3節 恩赦に関する広範な行政裁量  第4節 統治機構における公務員の役割
第3章 司法
 第1節 裁判救済と行政救済  第2節 公正な裁判の保障  第3節 司法権の独立と裁判官の免責  第4節 裁判官の政治活動  第5節 裁判所による違憲法令審査権
第4章 財政
 第1節 租税法律主義  第2節 宗教団体等への支出と政教分離
第5章 地方自治
 第1節 地方自治の本旨と条例がもたらす地域格差  第2節 地方公共団体の財政確保と租税法律主義
第6章 客観的な制度の保障と人権保障の交錯
 第1節 学問の自由と大学の自治  第2節 裁判の公開