日米の憲法判例を比較しながら、多様な角度から深く検討し、その法理をできるだけ平易に伝えていく。裁判所の判断は社会の流れを反映し、弱い立場にある人々への理解が示され、その地位の改善が求められるものになってきている。しかし、そうした「平等」を肯定する自由と否定する自由との対立により「分断」につながる懸念を示しているのが現在のアメリカの現状でもあろう。最新の重要な判例を採り入れ、自由と平等の調和を考慮し、日本で問題になっている憲法の論点・判例を広く取り込み、アメリカの判例と比較しつつ検討する
目次
第1章:人権総論
第2章:幸福追求権
第3章:平等
第4章:家族生活における個人の尊厳と平等
第5章:参政権
第6章:国家賠償と法律による具体化の限界
第7章:思想・良心の自由
第8章:信教の自由
第9章:表現の自由
第10章:経済活動の自由
第11章:学問の自由
第12章:教育を受ける権利
第13章:労働基本権
第14章:手続上の権利
第15章:特殊な環境下の人権保障