日常生活で、税法ほど身近なものはない。しかし、現実の税法条項は難解で理解しにくい。それでは、納税者の権利擁護すら実現できず、実質的立法権をもつ税行政のやりたい放題の状況となってしまう。この状況は市民の目線で改革していくべきであろう。本書の主張は、税法立法から税法行政および税法裁判という税法執行に至るまでの各過程における市民的コントロールが保障されるべきという点にある。「うまい節税ではなく、よりよい税制の創設を考える」市民のための税法テキストを目指す
目次
第1部:税法基礎・総論
第1章:税とは何か―市民のための税定義
第2章:税法とは何か―税法関係の展開と市民的コントロール
第3章:税法原理・原則
第4章:課税権、その市民的コントロール
第5章:税法立法権、その市民的コントロール
第6章:税法行政権、その市民的コントロール
第7章:納税義務の成立、確定および消滅
第8章:申告納税と税法行政処分
第9章:税務調査と納税者の権利
第10章:税強制徴収等と納税緩和
第11章:税処罰法
第12章:税法裁判権、その市民的コントロール
第13章:現代税法学の基礎・総論的課題
第2部:税法各論
第14章:課税基礎と税制論
第15章:所得課税法の基礎
第16章:所得税の基本構造と課題
第17章:法人税の基本構造と課題
第18章:所得課税における国際課税
第19章:消費課税法の基礎
第20章:消費税の基本構造と課題
第21章:関税の基本構造と課題
第22章:資産課税法の基礎
第23章:相続税の基本構造と課題
第24章:環境時代の環境主義税制