わが国においては国際関係法(私法系)での法化の遅れと、それに伴う国際社会からの孤立が気になる点である。この問題意識に基づき、アメリカ、EU、イギリスでの民商事手続、そこでの国際紛争処理上の方法と問題点を述べる。専門書ではあるが、実務家などにも便利なよう、この分野での小事典的なものをめざし、法令、条約、判例索引や、事項索引などを充実させている。
目次
第1編:総論的考察
第1章:予防法学と臨床法学の堺(取引から紛争の場へ?法の作用)
第2章:国際民商事紛争の場としてのアメリカ(その規模と複雑性)
第2編:国際裁判管轄権
第3章:アメリカの国際裁判管轄権
第4章:EUとイギリスの国際裁判管轄権
第3編:外国判決の承認・執行を含むその他の国際民商事手続
第5章:主としてアメリカとEU域内の外国判決の商人・執行とその関連法制
第6章:その他の国際民事訴訟手続
第7章:国際民商事紛争のための国際仲裁制度