会社法と関連する法務省令は、条文の日本語表現が難解であることと、原則と例外の相対化が内容面における基本設計思想となっているので、把握しにくい性質を帯びている。この法状況のもとでは、個々の条文の趣旨や表現を踏まえつつ、それを超えた会社法の体系・基本的な考え方の提示が必要であり、それは実際的な役割を果たす。まさしくこの点こそが本書の初版以来の目的である。12版以降、会社法関連の法令改正、上場規程等ソフトローの改定、「企業買収における行動指針」などのガイドラインの新設等があった。これらの改正等に該当する部分を中心に全体を見直し、最新の統計資料に基づき内容を改訂
目次
第1部:会社法の基本
第1章:会社とは何か
第2章:会社の法人性
第3章:会社の能力
第2部:株式会社
第4章:資本の制度
第5章:会社設立の法的性質
第6章:定款の記載(記録)事項
第7章:払込の仮装、設立に関する責任、設立無効
第8章:株式と株主
第9章:種類株式
第10章:株式の併合・分割・無償割当、単元株
第11章:株券
第12章:株式譲渡と株主名簿
第13章:株式譲渡の制限
第14章:運営・経営・管理機構の構成
第15章:株主総会の権限と招集・運営
第16章:議決権と株主総会決議
第17章:総会屋と利益供与禁止
第18章:株主総会決議の瑕疵
第19章:取締役、執行役
第20章:会社の業務執行と代表
第21章:代表機関の代表行為
第22章:取締役・執行役と会社の関係
第23章:取締役・執行役の責任
第24章:監査役、監査役会、監査等委員会、会計監査人
第25章:株式会社の計算
第26章:株式会社の資金調達
第27章:組織再編
補章