ドイツの医療現場での医師の役割はどのようなものであろうか。一人の患者に対しては、医師だけではなく、看護、医療・技術などを担当する多くの人たちが関わる。医師は、その専門的技能を用いて治療をすることももちろんだが、患者に関わる医療関係者グループのマネージャーとしての面もある。それによって医療の透明性と潜在能力を高める役割を担っているのである。そうしたドイツ医師のマネージメント性を事例をもって示し、日本の医療についての提言をなす
目次
Ⅰ部:医学者のためのマネージメント
1章:病院と新しいマネージメント
2章:医師マネージメントの対象基底
3章:病院における外来の手術―すべてあるいはまったくダメ?―
4章:手術と手続きの鍵(OPS)
5章:外科における品質マネージメントと教育・訓練
6章:医師の自己マネージメント
Ⅱ部:給付マネージメント
1章:医師実務と医師ネットにおける給付マネージメント
2章:総合化扶養における給付マネージメント
Ⅲ部:手術と薬理の倫理学
1章:OP(手術)論理学
2章:薬事の倫理学
補論:高齢患者のための給付の展開