17世紀イギリス重商主義期を代表する財政経済論者であるペティ、今日における租税をめぐる多くの議論は彼にその淵源をもち、原型を与えられたといってよい。当時のイギリスの政治、経済、社会、国際関係などの現実的背景との関連から、ペティにおける科学としての租税論の形成とその意義を明らかにする
目次
序章:イギリス重商主義の政策と思想
第1章:ペティの学問的活動と評価
第2章:ペティ租税論の時代的背景
第3章:イギリス重商主義期の財政収入体系
第4章:ペティ租税論の課題 第5章:ペティ租税論の方法―政治算術―
第6章:公共経費の再検討―租税制度改革の前提―
第7章:税外収入論―租税国家の要請―
第8章:租税収入論(1)―基本的原理―
第9章:租税収入論(2)―内国消費税の推奨―
第10章:『賢者一言』における戦時租税論
終章:ペティ租税論の歴史的意義