近代?資本主義社会は、私たちの主体的な欲望なしには発展し得ない必然性を有していた。しかし現在、資本主義は情報化の波に後押しされるかのように、消費社会へと変貌を遂げている。メディアが主体的な欲望を超えた過剰な欲望を生み出しているからだ。マルクス、フーコー、そしてボードリヤールの理論を駆使し、近代から現代社会への展開を見事に描ききった本書は、明晰で機知に富んだ文章により、社会学という禁断の思考へ誘う、最高度に刺激的な現代社会論入門である。
目次
はじめに
序章:社会学とはどのような学問か
第一章:社会学の基本的な考え方
第二章:資本主義なるもの
コラム:貨幣について
第三章:資本主義社会の成立条件
第四章:近代=資本主義社会
第五章:消費社会への道
第六章:消費社会の経験領域
第七章:消費社会と人間
第八章:情報化社会
第九章:現代社会論の例題──学歴社会
あとがき/人名索引