人間とは何か、何のために私達は存在するのかの物語――物語は、道という根源的存在から始まる。道から溢れ出た大量の気が宇宙全体を満たし、激しく動き回っている。そうした動きの中から、気の密度がとくに濃いところが生まれ、アトラクターすなわち気が収まる領域が成立する。物質・生物の誕生である。そして気がより激しく躍動し、集積することにより、この宇宙で最高の芸術作品である人間を作り出した。このシナリオは、著者の学んだ科学と体験から生まれたイマジネーションの産物である。著者の願うところは、誰もが道の心に沿って歩み、慈しみの心、温かい心に包まれた自然、文化、人間を大切にする時代を実現することである
目次
序章 私のイマジネーションの原点
第一章 気とは何か それは幻か、それは実在するのか
- 一 気の流れを良くする都市計画 二 気とは何か この世の現象の基本単位である 三 気の物語の推進力 根源的存在から生まれる力 四 気と宇宙 気は宇宙全体を満たしている 五 気と私達の生活
第二章 理とは何か それは神の力か
- 一 説明困難な理の本質 二 理の認識 三 理の法則 理の作用 四 循環 五 理と現代科学
第三章 道とは何か それは根源的存在
- 一 根源的存在 二 道の本質 道とは何か 三 道の働きⅠ 生成 四 道の働きⅡ 回帰
第四章 道の精神 道の本質と働きに沿ったあり方
- 一 無為自然 二 柔弱 三 柔弱なあり方の実践 四 道の心
第五章 仏教の存在論
- 一 空 二 関係性 三 関係の連鎖 無知から生まれる形成力 四 無明からの脱出
第六章 人間の誕生
- 一 アトラクターの成立 物質・生物の誕生 二 アトラクターの存在意義 その目的と使命 三 人間のアトラクター 四 形体のアトラクター 五 女性と男性 六 オートポイエーシス・システム 七 アトラクターの恒常性 八 恒常性を維持するために留意すべき点
第七章 精神のアトラクター
- 一 精神のアトラクターの成立 二 精神のアトラクターの構造 三 意識成立のプロセス 四 意識の働き 五 アトラクターの消滅と回帰
第八章 人間性
- 一 本然の性 二 現実存在としての私達の人間性 三 人間性と意識の働き 四 強い欲望と悪