フランス楽壇の第一線で作曲編曲家・指揮者・音楽教師として長く活躍したビュッセル。70年にわたる回想録の待望の全訳。ドビュッシーの傑作、《ペレアスとメリザンド》が人々に受け入れられた経過を解き明かすオペラ史上超一級の資料でもある。トマからギロー、サン=サーンス、デュカスらオペラ史の功労者たち、指揮者トスカニーニや文人フランスらの芸術界の著名人たちの率直な意見、実像が飾らぬ筆致のもと活き活きと描写される。音楽史の理解と解明につながる重要な情報が盛り込まれ、音楽愛を深く刺激される
目次
序 文
第1章 トゥールーズのサンテチエンヌ大聖堂聖歌隊員養成学校とキャピトル劇場、そしてバニェール=ド=リュションのカジノ
第2章 ニーデルメイエール音楽学校
第3章 ル・コンセルヴァトワール・ド・ミュジク
第4章 私の師シャルル・グノー
第5章 ローマ、ヴィラ・メディシスにて
第6章 パリへの帰国 オペラ座での演奏会 オペラ・コミック座《ダフニスとクロエ》公演 オペラ・ポピュレール座
第7章 アルベール・カレ率いるオペラ・コミック座(1901~1905年)
第8章 アナトール・フランスと《コリントの結婚》
第9章 パリ・オペラ座で半世紀 ガヤール支配人時代(1905~1907年)
第10章 メサジェ&ブルサン時代(1908~1914年)
第11章 大戦期(1914~1918年)
第12章 ルシェ時代(1919~1939年)
第13章 ジャン=フィリップ・ラモー《優雅なインドの国々》とカール・マリア・フォン・ウェーバー《オベロン》のオペラ座での制作
第14章 パリ国立高等音楽院作曲科
追記:その後のアンリ・ビュッセルについて
一般社団法人国際総合芸術研究会 岸純信選書
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