社会的養護の対象児は、虐待や育児放棄、障害などが原因で「当たり前の生活」を奪われてきた子どもたちばかりである。彼らに対して本当に必要なものは何か。専門的ケアのもと、主に心理学の手法を用いた働きかけが盛んであるが、生き直しの場、すなわち社会参加の機会がない限り、将来の展望は開けないのだ。社会的養護の理念は、見返りを求めない「愛(博愛)」である。その愛とは精神的なものでは決してない。具体的な行動と、社会改良によって果たされる。愛に基づいた社会的養護を実現する一助にと編まれた好著。制度改正等最新データを盛り込んで改訂
目次
第1章:社会的養護の理念と原理
第2章:社会的養護の体系と制度
第3章:社会的養護の歴史的展開
第4章:現代家族問題と社会的養護
第5章:各施設種別における社会的養護内容
第6章:社会的養護の実践方法
第7章:社会的養護を支える専門職と新しい仕組み(第三者評価)
第8章:社会的養護を巡る諸課題