正常な水準を上回る受け取り(超過利潤)を意味するレント、そしてそれを追求する行為であるレント・シーキング。それぞれの立場によってレント、レント・シーキングの概念と用法は混乱もみられる。理論経済学、政治学、国際経済学、開発経済学、産業政策、文化政策の立場からレント、レント・シーキングを学際的に考察する。評価が高まっている政治経済学の研究に、本書はアカデミックな刺激を与えるであろう
目次
理論編
第1章:レントとレント・シーキング理論の系譜
第2章:政治学の分野におけるレントと汚職
政策編
第3章:国際経済学から考えるレント
第4章:学習レントと低開発諸国の経済開発
第5章:日本のIT産業政策とレント
第6章:芸術文化政策とレント
COLUMN1:中国経済におけるレントとレント・シーキング
COLUMN2:レントと東アジアの直接投資