学校教育の基礎に横たわっているはずの憲法を中心とした法体系が、教員の多くの意識から完全に欠落している。この問題意識から出発した本書は、教職に携わる人、または教職を志望する学生を対象にした、今までにない憲法解説書である。補訂第2版では、新たな判例の追加を中心に必要な修正を施した。特に第2編の論文の大幅な入れ替えにより、より教育現場に近い実践的な内容にした
目次
序論:公教育・憲法学総論
第1編:日本国憲法序説
序章:大日本帝国憲法と日本国憲法の成立
第1部:基本的人権
第1章:人権総論
第2章:包括的基本権
第3章:精神的自由
第4章:経済的自由
第5章:人身の自由
第6章:社会権
第7章:参政権
第8章:請求権
第2部:統治機構
第9章:国民主権
第10章:国会
第11章:内閣
第12章:裁判所
第13章:地方自治
第14章:平和主義
第15章:憲法改正
補論:憲法9条の現代的意義
第2編:憲法と公教育の狭間
第1章:子どもの権利と学校運営
第2章:憲法の教育自治に対する先行性―公教育における価値の教え込み機能
第3章:教育基本法改正案「愛国心」条項の意味―国旗・国歌法のインパクトを素材として
第4章:多文化状況の進行と公教育の存在意義―憲法・義務教育制度・国民統合
第5章:公教育における分離と「分離すれども平等に」の原則