教師と保護者のための子ども理解の現象学

土屋弥生 著
本体価格:2100円
ISBN978-4-8429-1850-1
4/6判 / 並製 / 184頁 / 2023-04発行

現象学的・人間学的教育学の研究知見を取り入れ、これを基盤として教師や保護者が向き合う子どもたちの「今」を理解する



「子ども理解」に現象学的・人間学的教育学の研究知見を取り入れ、これらの知見を基盤として教師や保護者が向き合う子どもたちの本当の姿を「見る」方法を提案。日々人間と向き合い、時にはうまくいかずに心を痛め、それでもまた人間と向き合う中で育まれる知である「実践知」によって到達する子ども理解は、マニュアルでは到底得ることのできない新たな子ども理解であり、それは子どもたちに、そして子どもを理解しようとするすべての教師や保護者に、子どもの成長という成果と実感をもたらしていく

目次


第1章 子どもを理解するために正しく「見る」
(1)子ども理解の困難 (2)子ども理解とフッサール現象学
第2章 主体としての子どもを理解する
(1)主体としての子ども (2)子どもと身体
第3章 子どもとのコミュニケーション
(1)現象学におけるコミュニケーション (2)心理学と現象学のそれぞれの非言語コミュニケーション
第4章 子どものパトス的理解
(1)パトス的理解とは何か (2)パトスの調整
第5章 多様な子どもたちを理解する
(1)現象学的・人間学的な子ども理解の方法 (2)不登校の子どもたちの理解 (3)発達障害の子どもたちの理解
第6章 子どもに働きかける方法
(1)パトス分析を用いた不登校の子どもの理解と対応 (2)現象学的な発生的分析を用いた発達障害の子どもへの対応
第7章 学校という場に見られる課題
(1)集団の中で主体として生きる子どもたち (2)現象学的・人間学的観点から見たいじめの構造
第8章 教師と保護者
(1)教師に求められる保護者理解 (2)保護者自身に必要となる自己理解
第9章 教師に求められる実践知
(1)教師に必要な身体能力としての実践的指導力 (2)地域と学校が教師を育てる